貸店舗を借りて開業するまでの流れ|契約前に確認したい許可・届出・工事(名古屋市)
貸店舗の開業は、物件を絞る → 契約前に確認する → 契約 → 工事 → 許可・届出 → 開業、と進みます。名古屋市では、飲食店などの営業許可は施設の工事に着手する前に、設計図面を持って保健センターへ事前相談することになっており、申請は営業開始予定日の20日前までです。契約を結んだあとに施設基準に合わないと分かると、工事のやり直しにつながるため、契約前に確認します。
この記事の手続きは名古屋市の公表情報にもとづきます。愛知県内のほかの市町村は、保健所・消防本部・自治体の建築部局に確認してください。用途や規模により必要な手続きは変わります。
手順と窓口の一覧
| 手続き | 窓口 | 時期・要点 |
|---|---|---|
| 営業許可の事前相談(飲食店など) | 管轄の保健センター | 施設の工事に着手する前。設計図面などを持参して相談 |
| 営業許可の申請 | 同上 | 営業開始予定日の20日前まで。食品衛生責任者の設置が必要 |
| 用途変更の確認申請 | 自治体の建築部局に相談 | 特殊建築物(飲食店など)への用途変更で、変更する部分が200㎡を超える場合 |
| 防火対象物使用開始届 | 防火対象物のある区の消防署予防課 | 対象の防火対象物を新たに使うとき・用途を変えるとき。手数料は不要 |
| 屋外広告物の許可 | 名古屋市 住宅都市局 ウォーカブル・景観推進課 | 看板・貼り紙などは、条件により許可申請が必要 |
1. 物件を絞る
数字は当サイトに掲載中の事業用賃貸 2,132件(部屋単位)をビルド時に集計した値(金額は中央値)です。店舗にも事務所にも使える物件は両方の行に数えるため、行の件数を足しても全体になりません。掲載物件の入れ替わりに合わせて自動で更新されます(最終更新 2026-10-03)。
当サイトで店舗として使える物件は1,134件で、面積の中央値は20.7坪、賃料(税抜)の中央値は18.0万円です。条件別の掲載数は次のとおりです。
| 条件 | 掲載数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1階の物件 | 363件 | 32% |
| 飲食可の記載あり | 223件 | 19.7% |
| 居抜きの記載あり | 172件 | 15.2% |
| 駅から徒歩5分以内 | 591件 | 52.1% |
| 駐車場の記載あり | 497件 | 43.8% |
| 坪数 | 掲載数 | 賃料(税抜)の中央値 | 坪単価(税抜) |
|---|---|---|---|
| 10坪未満 | 181件 | 6.5万円 | 9,500円 |
| 10坪以上20坪未満 | 355件 | 13.0万円 | 8,918円 |
| 20坪以上30坪未満 | 260件 | 22.0万円 | 8,853円 |
| 30坪以上50坪未満 | 200件 | 34.7万円 | 9,022円 |
| 50坪以上 | 138件 | 66.3万円 | 7,025円 |
エリアごとの坪単価は賃料相場の記事にあります。
2. 契約前に確認すること
- 使い方が募集条件に合うか。飲食の可否、業種の制限、営業時間、看板や排気・給排水の設備を、募集条件と現地で確認します。
- 居抜きかスケルトンか。引き継ぐ設備の範囲や、退去時に戻す範囲を確認します。居抜きとスケルトンの記事を参考にしてください。
- 契約の種類と期間。定期借家などで期間が決まっていないか、中途解約の条件はどうかを確認します。
- 消費税の区分。賃料・共益費が税込か税別かを確認します。消費税の記事にまとめています。
3. 許可・届出・工事
営業許可(飲食店など)
名古屋市では、食品を扱う営業は業種により営業許可が必要で、施設の基準は営業内容によって違います。施設の工事に着手する前に、設計図面などを管轄の保健センターに持参して相談します。営業許可の申請は営業開始予定日の20日前までで、施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。許可営業者から営業を譲り受けた場合は、地位承継届で新規の許可を避けられる場合があります。
用途変更
事務所から飲食店へ変えるなど、特殊建築物への用途変更では、2019年6月25日の建築基準法の改正により、変更する部分の面積が200㎡以下なら確認申請は不要になりました。ただし、建築基準法や消防法などへの適合は、手続きの要否とは関係なく求められます。
防火対象物使用開始届
名古屋市では、火災予防条例第66条により、消防法施行令別表第1に掲げる防火対象物(19項・20項を除く)を、それぞれの用途に使うときに届出が必要です。新たに使うときと用途を変えるときが対象で、防火対象物のある区の消防署予防課に提出します(電子申請も可)。手数料は不要です。
看板(屋外広告物)
看板や貼り紙などの屋外広告物は、条件により名古屋市の許可申請が必要です。高さ4メートルを超える広告物や道路上に掲出する場合などは追加の申請があります。契約書では、看板を出せるか、出せる位置はどこかも確認してください。
4. 費用の見通し
貸店舗の初期費用は、当サイト掲載物件の目安の中央値で133.3万円、総賃料の約6.5か月分です。これに、内装工事費と、営業許可などの手続きの費用、開業までの家賃が加わります。初期費用の内訳は初期費用の記事を参照してください。
掲載中 1,134件
よくある質問
飲食店の営業許可はいつ相談すればよいですか?
名古屋市では、施設の工事に着手する前に、設計図面などを管轄の保健センターに持参して相談することになっています。契約前でも、物件の図面があれば相談できるか保健センターに確認すると安心です。
営業許可の申請はいつまでですか?
名古屋市では、営業開始予定日の20日前までに申請書を提出します。そのあとに施設の審査があり、許可書が交付されます。
居抜きで借りる場合も営業許可は必要ですか?
許可営業者から営業を譲り受けた場合は、地位承継届によって新規の許可を避けられる場合があります。条件は保健センターに確認してください。
用途変更の確認申請は必ず必要ですか?
特殊建築物への用途変更でも、変更する部分の面積が200㎡以下なら確認申請は不要です(2019年6月25日施行)。ただし、建築基準法や消防法などへの適合は必要です。
防火対象物使用開始届とは何ですか?
名古屋市の火災予防条例第66条にもとづく届出で、防火対象物を新たにその用途で使うときや用途を変えるときに、区の消防署予防課へ提出します。手数料は不要です。
出典・参考
- 名古屋市 食品取扱施設 営業許可
- 名古屋市 防火対象物使用開始届
- 国土交通省 建築基準法改正(2019年6月25日施行)小規模な建築物の用途変更の手続きが不要となりました
- 名古屋市 屋外広告物の許可申請について
- 名古屋テナントラボ 掲載物件の集計(ビルド時に自動更新)
この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の契約条件は物件ごとに異なります。正式な金額・条件は空室確認のうえ担当エージェントが確認します。お電話 052-990-4670(10:00〜17:00(水曜定休))。